2004年09月06日

やっと観てきた華氏911

「華氏911」、やっと観てきました
プロパガンダという批判がありますが、
これは確信犯的プロパガンダだと思います
監督の考えに基づいて、ストーリーを作り
それに合わせて材料(映像)を編集しています
映像をどこから持ってきたか、
いちいち分かりませんが
かなり作為的な編集をしているのは分かります
それを隠してもいません
演出のために、つなぎ目のはっきり分かる
合成映像まで使っていますから
誰が観ても作っているとわかります
音楽もコテコテに使っています
若い米兵が殺人に最高のB.G.M.と言った曲を、
戦場の映像に合わせて流す、という
悪趣味すれすれの演出までしています

そして、ブッシュがIQ30にしか見えません
よくここまでやるな、と思うくらいコテコテに悪意ある
編集をしてIQ30に見せています

特に前半のニュース映像は直接取材したものでなく、
既成素材ですから、それを面白く見せるために
編集、演出しているのだと思います
しかし、「ゆきゆきて、神軍」を見ていたせいもあり
もう少し演出を抑えた方が、
説得力があったのではないかと思ってしまいます
ルーマニアを紹介するのにドラキュラを出すなど、
悪ノリにも見える映画との合成映像、パロディまで何箇所か
使われていますが、
そこまでする必要があるかどうか・・・
確かにその場では軽く楽に観られましたが、
私の場合、時間がたってみると
全体の印象まで甘く感じます
全編通して、強烈な怒りがあるのはよくわかるのですが
怒りに任せて走りすぎているように思います
その怒りに考えさせられたと言う人もいますし、
ユーモアを評価する人もいますから
あくまで私の受け取り方ですが

「おい、ブッシュ、世界を返せ」を読んだ方には、
無理にお勧めはしません
著作の方が情報量が多いですし、冷静に考えられます
マイケルの日本語版公式サイトには、
裏づけ資料が整理してあげられています
感情的にならずにそれらに目を通した方が
情報としては役立つと思います
他にも参考になる文献はいくらでもあります

しかし、マイケルの故郷フリントもそうでしょうが、
貧困のために教育も受けられず、本の読めない人々が
大勢います
そういう人や、子供たちにも、わかりやすく監督の考えを伝え、
考えさせるにはいい作品だと思います
(米国で17歳未満父兄同伴のR指定は残念でした)

戦争の目的は戦争の終結ではなく継続である
戦争によって利益を得る支配層の既得権を守るために
貧しい非支配層が命を捧げている
故郷の、貧困にあえぐ同胞への愛情と怒りをこめて
そう訴えています
(ラストのナレーションはジョージ・オーウェルの
「1984年」からの引用です)

そのためのプロパガンダだとしても
やや力不足ではないか、というのが正直な感想です
面白いと思う人も勿論いるでしょう
むしろそうあってほしいと思います
追記
HPにリンクを張ってある「映画瓦版」より
映像センスに対する肯定的評価
ttp://www.eiga-kawaraban.com/04/04090801.html

もう一度じっくり観てみたいと思わされました

posted by 183 at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | マイケル・ムーア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック